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Sibahama ~ Focus ~ Harry Potter and the Philosopher's Stone ~

 02,2013 00:23
 「今日 食事でも行かない?」
マドンナからの突然の誘いに 僕は耳を疑った

決して自分がイケてないとは 思わないが
腰まで届く 漆黒のロングヘアーに 細長い首
淑やかに 且つ整然と配列される各パーツの中で 
零れ落ちそうで グレイに輝く大きな両目は 謎めいたヒカリを放っている 
純白のワンピースに 桃色のフレアスカートが
清楚な可愛らしさを更に 増幅させるカノジョとは どう考えても不釣り合いだ 

focus

仕事でも群を抜く 天から二物以上のものを与えられた
表舞台代表のカノジョが 目立たず単独行動に特化した裏部隊専門の僕に 
話しかけてくること自体 ありえないことだった

そんなカノジョからの誘いを
断る理由と言えば カノジョの取り巻きからの嫌がらせぐらいだが
元来 友達などいない僕に そんな嫌がらせは 苦にもならない
少しだけ面倒だとは思ったが カノジョの瞳の魔力に捉えられ
僕は 隠れ家として利用している Bar Casablancaへカノジョを案内した

カノジョいない歴 行進中の僕に 女性が喜ぶような場所など知るわけもなかったが
この店の空気は カノジョにうまく適合したらしい
 「ふーん 君はこういうところが趣味なんだ」
瞳を KiraKiraさせながらカノジョが言った

Bar Casablancaの中ほどにハリーポッターの杖が飾られた席
ここが僕の定席
そこで僕は呟いた
 「1980年の今日(7月31日)は ハリーポッターの誕生日なんだ」
気の利いた話なんて できないことはわかっていた
だから 僕は少しだけ ハリーに力を借りた 
そんな話題に カノジョはニコリと笑いながら言った
 「貴方って 真っ白なのね」

結局 その日Bar Casablancaでの会話は それだけ・・・
しっかりドライマティーニを飲みながら 何も言わず僕を見つめているカノジョを
僕はノンアルコールカクテルを飲みながら
店のスクリーンに映し出された 賢者の石の映像を ゆるく眺めていた  

4杯目のカクテルを空けるころ カノジョの瞳はスリープモードに入ったようだった 
僕は ほろ酔いのカノジョを家まで 送ることにした

Fordフォーカスの助手席に乗せると カノジョは突然言った
 「この車Fordでしょ ハリーポッターのように 飛ばないの?」
!!
突然のMovie、いや車の薀蓄に僕は驚いた
カノジョの趣味は 僕と同じなのか・・・



 「生憎 僕もこフォーカスも 今日はシラフだから飛べないよ」
そういうと 限りなく自然に振る舞いながら 僕はカノジョを見た
ZZZZZ
助手席の住人は もう就寝の様子・・・
僕は 初めて カノジョのことを しっかり見つめた 天使のように可愛かった
そっと カノジョにキスをしようと近づいて・・・ やめた・・・

車を降りるとき カノジョの口元は 
小さくバカと言ったように見えた 

自宅に戻ると 番犬代わりの黒猫 ハリーがよってきた(ちなみにメス)
いつもは甘い鳴き声で すり寄ってくる 彼女が今日は離れたところで鳴ていた
カノジョの残り香に 間違いなく ハリーは嫉妬してた
こうして 僕の夢のような一日が幕を閉じた

次の日 二日酔いで会社に到着した僕は 
カノジョを見かけると 今までより
少しだけ精神的な距離を縮めて 笑顔で挨拶をした
しかし カノジョの対応は 氷のように冷たかった
唖然とする 僕を遠くから見ていた 同期が放った言葉に 僕は押しつぶされた
 「お前 カノジョとカップルになったと 思ったろ!
  あれは すべてフェイクさ
  王様ゲームで負けたカノジョの罰ゲームだったんだよ」

Garagara・・・・
僕の ハートが崩壊した 
昨日のカノジョは 偽りの姿だったのだ・・・
あの日は特別・・・
ハリーポッターが 僕に魔法をかけたのだ 
カノジョと僕の関係は 『エッシャーの相対性』の如く 
近くにいても 触れ合うことのできない空間にいるのだ

映画とフォーカスそして ハリー
僕の空間にいる仲間たちを 蔑ろにした自分に後悔した・・・

そして一月が過ぎ 漸く僕は 自分の空間を取りもどした

その日 Bar Casablancaに行くと カノジョがいた
カノジョの髪は ショートボブになっていた
ハリーポッターの杖の下で 別の空間にいるカノジョが 僕に言った
 「ごめんなさい
  あの時 私・・・恥ずかしくて 何も言えなかった・・・
  本当は 本当は 私はあなたのことを ずっと好きだったの
  だから 車のことも映画についても 勉強したのよ」

僕は カノジョを見ながら マスターに言った
 「今日は帰るよ」

カウンターを見つめていたカノジョは言った
 「やっぱり 許してくれないわよね・・・」

店の出口で僕は言った
 「エクスペクト・パトローナム・・・!」
カノジョは そっと 僕のほうへ振り向く 
・・・一緒に行って いいの・・・
グレーの瞳が訴えている 

僕は もう一度言った
「エクスペクト・パトローナム・・・守護者よ来たれ」と・・・
カノジョは ニッコリ笑って僕に飛びついた

マスターのチャーリーが 珍しく僕に声をかける
 「どうしますか?」
僕は右手を挙げて言った
 「申し訳ない チャーリー 今日はやめとくよ 
  酔いがさめたとき またカノジョがいなくなるのはごめんだから」






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