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鏡の中の君 ~ Atenza ~ Dr.パルナサスの鏡 ~

 10,2013 23:59
am 7:00 銀座中央通りを アテンザで通勤する僕は
毎日 鏡面の外壁が特徴的なビル前で 信号に捕まる

ATENZA

この壁面を僕は『Dr.パルナサスの鏡』と呼んでいる
アテンザのウィンドウ越しに 鏡面の壁を見ると
そこに映された住人は 
本人も気づかぬうちに 本性が浮かび上がって見えた

ブリオーニ製のウールスーツを纏った紳士は
ラングトン博士のような 知的な雰囲気を醸し出しているが
隣に立つミニスカートの女子高生が気になるのか 微妙にのけ反っている
そんな彼は 鏡の中では 今にも羊に襲い掛かりそうなオオカミだ

上着から足元まで ブランドで着飾ったOLは
背後に回した左手が微妙にVサインを形成している
どうやら喫煙を我慢しているようだが 
鏡の世界の彼女は 美しい容姿のフラミンゴでありながら
周囲2m圏内をグレーのスモッグで覆っている
もはやピンクではなくダークグレーの醜いフラミンゴと化していた

そんなOLが 侮蔑の表情で目を向ける先で 段ボールを回収しいるホームレスは
学者のように知的で鋭い眼光の 大鷲に見える 

そんな僕は どう映っているかって・・・
SKYACTIV-G2.5lの助手席を
いつまでも 温めることのできない臆病者は
アテンザの中に閉じ籠る 老いたヤドカリだった

カノジョと別れて 2年が経つ・・・

真っ赤な2008年式アテンザGHの 助手席をリザーブしていたカノジョの口癖は
 「私たち うまくいかないと思ったら お互いはっきり言いましょうね!」
だった
そんな日が来ることは無いと思っていた僕は いつも”あぁ”と軽く受け流していた

唐突にそれは 訪れた
カノジョが突然 僕の前から姿を消した・・・原因はわかっていた
 
カノジョとの間に 冷めたスープのような雰囲気を感じ始めた僕は
カノジョとデートを オートメーションのようにこなしていた
それが カノジョには耐えられなかったのだ
僕が カノジョとの約束を守らなかったんだ・・・
だからカノジョは宣言もなく 僕の前から消えた・・・

カノジョがいなくなって 初めてわかる虚無感・・・
時間が戻せるのならば 
あの頃の自分を殴ってやりたい そう思った

2年の月日は 僕にとって1000年にも感じられた
死を迎えることができない Dr.パルナサスの様な空しさが
僕のアクセルワークを大胆にさせる
 「僕は どこまでも Lonely Road・・・」
アテンザの強烈な加速が 少しだけ僕に生の感触を与えてくれた

そんな漠とした不安感に苛まれていた僕は 
今日1月11日・・・
Dr.パルナサスの鏡の前に立つ カノジョを目撃した


今の愛車は 3代目アテンザ ブラックボディ
カノジョが僕に気が付くことはないだろう
僕は そっと鏡の中のカノジョを見た

・・・

鏡の中のカノジョは
太陽の光も届かない暗黒の世界の入口に差し掛かった孤独な旅人・・・
ヴォイジャー1号の姿だった
 
「まだ一人なのか・・・」
それでも僕は 躊躇した
その時 ボイジャー1号の太陽電池パネルに反射された太陽光が
僕の顔を照らした!

カノジョは 僕に気付いていた・・・

僕は アテンザという貝殻から飛び出し カノジョの前に立った 
 「僕は・・・君がいない人生を 生きていく自信が無い」

鏡の中の世界が砕けた・・・1/11 今日は鏡割りの日・・・

カノジョは 僕の頬にそっとキスをした
 「あなたが気付いてくれる日を 待ってたわ・・・」

その日 僕のアテンザの助手席は 永遠にリザーブされた





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