FC2ブログ

貴婦人の靴音 ~ Fairlady Z ~ My Fair Lady ~

 26,2012 23:59
25年間暮らした南の街から
愛車のFAIRLADY Zを駆った
1500kmの道のりを 38時間かけて走破したとき 東京タワーのライティングが消灯した
Fairlady Z

街を出るとき 親友のTakashiが東シナ海を見ながら言った
 「本当に行くんか」
 「あぁ 約束だから・・・」
 「でも8年間 なんの音沙汰もないんだろう」
 「それでも約束は約束だ・・・」
僕は眼の前に続く 長い長い道を見ていた

 「二度と戻ってくるなよ!」
毒づくTakashiの瞳は 潤んでいるように見えた
 「あぁ・・・」
いつしか大シケ状態になっていた心拍状態を悟られないように
僕は そっけなく返事をした
Takshiは 僕の頭をコツンと叩くと シートにCDを1枚残して 去っていった

僕の旅立ちは クィーンが後押しした。


関門海峡を越える頃 僕の心は再び揺れ動いた
「今なら まだ引き返せる・・・」
そんな弱気を後押ししたのは 
LoveFmから流れてきた Survivorだった
ふるさとが僕をサポートした


VQ37VHRエンジンの 軽快なサウンドに 安定感抜群のハンドリングが
この先に待つ大きな不安感を 明るい夢の世界に導いてくれた・・・

修学旅行で カノジョと誓った約束
「8年後の今日(7月27日) ライトアップが消える瞬間を
 一緒に見上げよう そこから僕たち二人の人生がはじまる」
東京での成功を目指して 夢を語った僕らは 
再び会う日を 想像しながら 
宿泊先のホテルから東京タワーを見つめた

Katun Katun Katun・・・
うれしい時のカノジョの癖・・・ 
つま先で床を鳴らす音が モールス信号でOKの合図に聞こえた

今 東京タワーの高さは320m
震災の影響でトップの改良工事をしているため ちょっとだけ小さくなっているが
そのほかは8年前と全く変わらない
僕の思いも あの頃と全く変わっていなかった

しかし・・・
カノジョは現れなかった
自分だけが いつまでも理想という世界を彷徨っていた
愚かな自分が バックミラーに映っていた

 「どうして こんなに早く消えるの!!」
外から大きな声が聞こえてきた 
どうやら カップルがライトダウンの瞬間を見損ねたらしい
そう 今のタワーは工事の都合で2時間早くライトが消える
可愛そうに・・・

!!

午前0時
坂の下から 真っ白なワンピースを着た女性が走ってきた
学生時代 短距離のスプリンターだった彼女の脚は いまだに健在だった
 「8年間 お待たせしました・・・ あらっ東京タワーのライト・・・消えないわね・・・」

塔頂部の工事が始まる23時に 再点灯したライトは 夜明けまで輝き続ける
ライトダウンが2時間前に終わっていることを知らないカノジョ
そんな彼女は 学生時代のお転婆娘ではなくなっていた


 「マイフェアレディ」
オードリー・ヘプバーンの姿が彼女にラップした 
セミロングの髪はややロールがかかり
ジャスミン系の香りがそよぐ
ライトアップの光に反射する潤んだ瞳に 真っ白な歯
バーバリーのワンピースに ビトンのバック
どこをとっても 都会のオフィスレディとなった彼女に
僕は 気後れした
!!
Katun Katun Katun・・・

カノジョの本音が聞こえてきたとき 二人の時計が動き始めた




マイ・フェア・レディ [Blu-ray]




EBRRO 1/43 44144 ニッサン フェアレディZ 2008 ホワイト



スポンサーサイト



Latest Posts -

Designed by Akira.

Copyright © 映画と車が紡ぐ世界 All Rights Reserved.