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素顔のままで ~ R30RS 鉄仮面 ~ Mask ~

 07,2012 23:59
人事異動で 会社のマドンナYuriが僕の向かいに座ることになった
アース神族の女神シフのように艶やかな髪は
ロキでなくとも ついちょっかいを出したくなる
そんな彼女の廻りは いつもアステロイドベルトのように男性社員が陣取っていた
おかげで僕のデスクは 
突然称号を受けた「世界遺産」のように賑やかになり 数々の公害が生まれた

はじめのうちは そんな男性ツーリストたちに マナーを諭していたが 
多勢に無勢! 今は僕の方が席を立ち 窓際の作業台で仕事に勤しんだ
R30RS

そんな環境に追いやった現況である Yuriは 僕のことを無視した 
確かに シングルヒットすら叩き出せない男が 会社のアイドルと仲良くできるはずもない
自分は自分! そう心に言い聞かせた
ただ 心の片隅では 彼女とフレンドリーになることを夢見ていた

そんな 男子生徒のような心境の中 策定した僕の企画が クライアントに認められた
会社はこの企画を受注することで 大きく業績を伸ばすことが確定した

 「すごいお手柄!」
右手を上げるYuriの要求にこたえて 思わずハイタッチ!
彼女の手に振れたとき 僕の心に 小さな恋が生まれてしまった
今まで見向きもしなかった彼女の態度など 僕には どうでもよかった

その時から 僕は ”できるやつ”というマスクをつけることになった
目立つことが苦手だった僕が 積極的に自己表現を行い Projectを牽引した
上席は 僕の成長を自分のことのように喜んだ
しかし 僕の目は Yuriに向いていた 
彼女に認めてもらいたいと 思う気持ちが 新しい僕のスタイルになった

一度つけたマスクを剥がすことはできなかった
彼女を失うのが怖かったから・・・
絵画から株式に至るまで 僕は様々なマスクをつけた
彼女は 僕の右手を掴んで 腕を絡ませた
そして 多くのツーリストたちの前で あっけらかんと言った
 「Kenjiは 博識ね! そんな彼がほしかったの!」



僕のハートは 一気にレッドゾーンに突入しそうだった
しかし ツーリストたちの冷たい視線が 強烈なクーラントになった

増え続けるマスクには いつしか 偽りの仮面も交じリ始めた 
 「僕の家系は先祖代々地主だ・・・」・・・本当は ただの農家なのに・・・

そんなとき 僕は結核を患った

すべてのお膳立てが整っていた僕のProjectは 同期が引き継ぎ大成功を収めた
しかし 成功の立役者は僕ではなくなった 

2月後 僕は仕事に復帰した
久しぶりに会うYuriは 眩しいほどに美しかった
しかし 彼女の右手は 僕の同期の左腕に廻されていた

Zoookuuuuuuu!!
冷たい汗が背筋を流れる もう彼女の瞳には 僕の存在は映っていなかった
足元が地割れ 暗黒世界ニブルヘイムが見えた

Bachiiiiiiiiiiiiinn!!
いきなり 背筋通過中の バルカン超特急のような冷や汗を叩き潰すような平手!
驚いて横を見ると
僕のアシスタント ショートヘアーの銀縁眼鏡 Nanaだった

 「男は くよくよしない!」
 「するか!」
反射的に出た反応が 僕を暗黒世界から救った 
と同時に僕のマスクが すべて落ちた

マスクを外したにもかかわらず 積極的なワークスタイルは変わらなかった
その結果 僕とNanaのチームは ヒット企画を連発した

そんな ある日Yuriが 右手を上げてきた
Nanaが席を立とうとしている
僕は そんなカノジョを 席に戻すように肩を抑えた 
そして 僕はYuriを見た 「鉄仮面」~無表情と言う名のマスクをつけて
マスク越しの冷たい視線を見た彼女は 二度と僕に声をかけてこなかった

眼鏡ちゃんに向きなおるとき 僕はもう鉄仮面を脱いでいた
そしてNanaに言った
 「君の スタイルは 僕のあこがれ R30RSそっくりだ 
  無表情を装いながら 中に秘めた美しさと強さがある そんな君が必要だ」
僕はカノジョに 告白していた 自分でも気づかないほど自然な流れの中で
僕の憧れマシン 
ニューマンスカイラインの存在など全く知らないはずのカノジョは言った
 「私も 今の君が好きだよ」と

マスクを川に投げ捨てた スタンリー・イプキス(James Carrey)と同じように 
僕の心は澄みきっていた






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