ラジオ・フライヤー ~ F8スパイダー ~
11,2021 18:04
ビットコインが爆ぜて
人生が一変した
会社を辞めて 僕は高層マンションで のんびり一人暮らし
毎日 理不尽な上司の指示に耐えながら
コツコツ働く双子の兄に
会社を辞めて 一緒に暮らそうと 持ち掛けてみたが
父さんも務めた会社だから
もう少し頑張るよと やんわり断られた
そんな兄が
５年ぶりに 訪ねてきた
手には 僕の誕生日を祝おうとケーキを持っている
自分だって 同じなのに・・・
そんな思いも 吹き飛ばしたのは 兄のスタイル・・・
なんで
白いタキシードなの・・・
と その時・・・
兄の後ろに 純白のドレスを着た女性がいることに気が付いた
R. Kelly - I Believe I Can Fly (LP Version)
窓の向こうに広がる湾岸の夜景が
二人を 織姫と彦星のように感じさせた
昔話もひと段落したころ
兄は言った
「今夜 街を出る」
「そうか・・・
カノジョも一緒かい？」
僕は二人に言った
「はい 昨晩・・・ プロポーズされました・・・」
会社の同僚だというカノジョが言った
「それじゃあ お祝いが必要だね」
跳ね馬のキーを 兄に差し出すと
兄は もらえないと言う
「それなら・・・
兄さんの車と交換しよう！」
F8spiderの助手席に
カノジョをエスコートした僕は 運転席に向かう兄に言った
「兄さんは 幸せ者だよ
こんな きれいで 優しい人と一緒に 行けるのだから」
兄は にこりと笑って言った
「お前にも できるだろう？」
真っ赤なF8spiderから
天女の羽衣のように 純白のドレスが 棚引く
湾岸の街に広がる星屑のような街の灯の中を走り抜け
夜空に浮かぶ ミルキーウェイに昇るまで
僕は 彼らを見送った
ラジオ・フライヤーに乗って
世界に羽ばたいいて行ったボビーを見送るマイク（Elijah Wood）のように・・・
翌朝・・・
東京湾に昇った朝日は
寝室の奥の奥まで 光を注いだ・・・
光の先端には
５年間 引き出しに仕舞われていた フォトスタンドがある
彼が 会社を辞めたとき
ただ一人・・・
引き留めてくれた 同期のカノジョとのツーショットは
イベントで着た
真っ白のタキシードと純白のドレスの二人だった
～リチャード・ドナー監督 ありがとう 安らかに～
人生が一変した
会社を辞めて 僕は高層マンションで のんびり一人暮らし
毎日 理不尽な上司の指示に耐えながら
コツコツ働く双子の兄に
会社を辞めて 一緒に暮らそうと 持ち掛けてみたが
父さんも務めた会社だから
もう少し頑張るよと やんわり断られた
そんな兄が
５年ぶりに 訪ねてきた
手には 僕の誕生日を祝おうとケーキを持っている
自分だって 同じなのに・・・
そんな思いも 吹き飛ばしたのは 兄のスタイル・・・
なんで
白いタキシードなの・・・
と その時・・・
兄の後ろに 純白のドレスを着た女性がいることに気が付いた
R. Kelly - I Believe I Can Fly (LP Version)
窓の向こうに広がる湾岸の夜景が
二人を 織姫と彦星のように感じさせた
昔話もひと段落したころ
兄は言った
「今夜 街を出る」
「そうか・・・
カノジョも一緒かい？」
僕は二人に言った
「はい 昨晩・・・ プロポーズされました・・・」
会社の同僚だというカノジョが言った
「それじゃあ お祝いが必要だね」
跳ね馬のキーを 兄に差し出すと
兄は もらえないと言う
「それなら・・・
兄さんの車と交換しよう！」
F8spiderの助手席に
カノジョをエスコートした僕は 運転席に向かう兄に言った
「兄さんは 幸せ者だよ
こんな きれいで 優しい人と一緒に 行けるのだから」
兄は にこりと笑って言った
「お前にも できるだろう？」
真っ赤なF8spiderから
天女の羽衣のように 純白のドレスが 棚引く
湾岸の街に広がる星屑のような街の灯の中を走り抜け
夜空に浮かぶ ミルキーウェイに昇るまで
僕は 彼らを見送った
ラジオ・フライヤーに乗って
世界に羽ばたいいて行ったボビーを見送るマイク（Elijah Wood）のように・・・
翌朝・・・
東京湾に昇った朝日は
寝室の奥の奥まで 光を注いだ・・・
光の先端には
５年間 引き出しに仕舞われていた フォトスタンドがある
彼が 会社を辞めたとき
ただ一人・・・
引き留めてくれた 同期のカノジョとのツーショットは
イベントで着た
真っ白のタキシードと純白のドレスの二人だった
～リチャード・ドナー監督 ありがとう 安らかに～
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