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五枚の花びら ~ Swift sport ~ The Last Samurai ~

 12,2012 23:59
永代橋のたもとには 開花宣言と同時に満開になる早咲きのソメイヨシノがある
”ラストサムライ”に出てくる桜も印象的だが 僕はこの一本桜が好きだった


「願い事を唱えながら 落ちてくる花びらを 5枚つかむと 願いがかなうのよ」
僕の世界を独り占めしていた ポロのロングスカートが似合う Nanaの言葉だ
 「よしっ!」
僕は Nanaとの関係が永遠に続くことを願いながら 花びらを追った
しかし 隅田川沿いに流れる風は 容赦なく 
花びらは 不確定な軌道で拡散する 
結局僕は3枚がつかむのがやっとだった

桜の開花宣言が卯月になった冷たい春の年 Nanaと僕の関係も冷え切っていた
僕は カノジョとの仲を修復するために 再び花びらキャッチに挑んだ
 「Nanaが好きだ!・・・Nanaが好きだ・・・」
花びらを追い続けて2時間 僕は5枚の花びらを何とか掴むことに成功した
 「これさえあれば・・・」
僕は 花びらを握りしめながら 桜の樹の下からNanaに電話をかけた
 「あなたと話すことは 何もないわ・・・」
北風のように冷たい声が 頭の中でいつまでも響いていた

右手に握られた花びらの一枚が 
二つに千切れていたことに 僕は気が付かなかった・・・

あれから2年 今年も早咲きのソメイヨシノは見事に満開になった・・・
この桜を見る度に 僕はNanaのことを思い出した
 「挑戦してみるか!」
スイフトスポーツを 駐車させると 僕は花びらキャッチにチャレンジした
 「Nanaは元気かな・・・」
願い事を唱えることも忘れて チャレンジした僕は あっさりと5枚キャッチに成功した 
 「こんな簡単に できたんだな・・・」
遮二無二なってチャレンジしていた自分を思いだし 僕は笑った
今なら カノジョとやり直せるかもしれない 
そう思った僕は Nanaに連絡を入れようとした

とその時 隅田川テラスに 一人の若い男が見えた
 「僕が悪かったと言ってるじゃないか!・・・電話をかけてこないでだって! そんな!」
GatyaaaaN!
僕の 耳にまで届きそうな 電話の切られ方だった
男は 携帯電話を 眺めながら煙草に火をつけ そして頭を抱えた

 「君・・・ソメイヨシノ伝説を知っているかい・・・」
僕は さっき成功した 5枚の花びらを彼に渡した

 「君なしではいられない・・・  僕も君が大好きさ・・・」
青ざめた男の顔は みるみる桜色に変わり うれしそうにガッツポーズを見せた
桜の魔法は 見事にハッピーエンドを演出した

スイフトスポーツに戻ると 突然雨が降り始めた 
春の雨は 花びらを一気に落としてしまう
 「Nanaへの電話は 今年も お預けだな・・・」
そう思いながらM16Aエンジンを始動させた
軽快に吹き上がるエンジンは 僕のもやもやした気分を一掃する

♪♪ 携帯の着信音が鳴った Nanaからの電話だ
スイフトを急停止し 僕は電話に出た 
カノジョの声は 出会ったころの暖かさを取り戻していた

スイフトスポーツのフロントウィンドウには 
雨に濡れた桜の花ビラが5枚 しっかりとくっついていた
Swift






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