ヴェノム ~ R34 スカイラインGT-R ~
16,2018 22:37
助手席に座るカノジョより
R34 GT-Rとの付き合いのほうがはるかに長い
アクセルを踏み込むと
僕のハートと 自然に同期する RB26DETTのピストン
エディ・ブロック(Tom Hardy) に寄生するヴェノムのように GT-Rは 僕の一部になっている・・・
海岸沿いの片田舎の街では
GT-Rは UFOと同じくらい人目を引く

後部座席一杯に積まれた 大根や干し柿のおすそ分けも
「KOU!! 今日も元気じゃね!!」
なんて フランクな挨拶を 駐在さんがかけてくるのも
みんな ヴェノム・・・いやR34 GT-Rのおかげだ
「モチのロンですよ!!
オマワリさんも ごきげんうるわしゅう!! 」
そんな砕けた挨拶を返す僕を見て
「ほんとに あなたは 街のみんなから 好かれているのよねぇ」
カノジョが ぽつりと呟く
それは みんなこいつのおかげだよ
ハンドルを強く握り直しながら 僕は思った
というか・・・
君が僕を伴侶に選んだのも
ヴェノム(GT-R)に寄生された僕のが 好きだったからでしょう・・・
長年 GT-Rの整備を依頼している
ガソリンスタンドに車を停めた僕は 燃料を入れるとピットに向かった
70代とは思えないほど つやつやした筋肉は
エンジンオイルがしみこんでいるのだという スタンドの主人から
最新のタイヤ情報を得た
6度目になるタイヤ交換・・・
毎回 妥協せずに 最新のPOTENZAを履いてきた
今回も 狙いは RE-070R 見積もり額は 20万超・・・
がっつり路面に噛みつくR34GT-Rが 峠を最速で走り抜ける姿が頭に浮かぶ
一方で・・・
運転席に戻った僕の中に
カノジョに まともな 結婚指輪すらプレゼントできていない状況で
車にばかり お金をかけていいのか ・・・という 小さな罪悪感も 生まれた
バックミラーには・・・
ヴェノム(GT-R)と出会う前の 小心者の僕がいた
「私が あなたと結婚した理由は
この街の太陽のようなあなたの存在・・・ それだけじゃないのよ」
カノジョは にっこり 笑っていた
「明るい性格 それはあなたの20%でしかない・・・
残りの80%は 慎重で さやしいく 物静かなところ
でも この街に元気と勇気を与えるために
あえて 別の人格を演じ続けている
そんな あなたが好きなの
人のために自分を犠牲にする あなたは 本当のヒーロー!
そして ヒーローには ヒーローにふさわしい 相棒が必要でしょ!
だから・・・
私たちに 気を使わないで・・・ あなたの考えるようにしていいのよ・・・」
Fuuuuuuuuuu
カノジョの一言が 体に染みわたる・・・
Beyoncé - Listen
!!? ふと感じた 違和感・・・
「わっ わたし・・・たち?」
キーを回そうとしていた右手が 固まった
ゆっくりと 助手席に座る カノジョを見つめた
にっこり笑いながら
カノジョは 自分のおなかを指さした・・・
一週間後・・・
R34 GT-Rは
POTENZA RE070R ではなく 省燃費タイヤ BluEarthを履いていた
R34 GT-Rとの付き合いのほうがはるかに長い
アクセルを踏み込むと
僕のハートと 自然に同期する RB26DETTのピストン
エディ・ブロック(Tom Hardy) に寄生するヴェノムのように GT-Rは 僕の一部になっている・・・
海岸沿いの片田舎の街では
GT-Rは UFOと同じくらい人目を引く

後部座席一杯に積まれた 大根や干し柿のおすそ分けも
「KOU!! 今日も元気じゃね!!」
なんて フランクな挨拶を 駐在さんがかけてくるのも
みんな ヴェノム・・・いやR34 GT-Rのおかげだ
「モチのロンですよ!!
オマワリさんも ごきげんうるわしゅう!! 」
そんな砕けた挨拶を返す僕を見て
「ほんとに あなたは 街のみんなから 好かれているのよねぇ」
カノジョが ぽつりと呟く
それは みんなこいつのおかげだよ
ハンドルを強く握り直しながら 僕は思った
というか・・・
君が僕を伴侶に選んだのも
ヴェノム(GT-R)に寄生された僕のが 好きだったからでしょう・・・
長年 GT-Rの整備を依頼している
ガソリンスタンドに車を停めた僕は 燃料を入れるとピットに向かった
70代とは思えないほど つやつやした筋肉は
エンジンオイルがしみこんでいるのだという スタンドの主人から
最新のタイヤ情報を得た
6度目になるタイヤ交換・・・
毎回 妥協せずに 最新のPOTENZAを履いてきた
今回も 狙いは RE-070R 見積もり額は 20万超・・・
がっつり路面に噛みつくR34GT-Rが 峠を最速で走り抜ける姿が頭に浮かぶ
一方で・・・
運転席に戻った僕の中に
カノジョに まともな 結婚指輪すらプレゼントできていない状況で
車にばかり お金をかけていいのか ・・・という 小さな罪悪感も 生まれた
バックミラーには・・・
ヴェノム(GT-R)と出会う前の 小心者の僕がいた
「私が あなたと結婚した理由は
この街の太陽のようなあなたの存在・・・ それだけじゃないのよ」
カノジョは にっこり 笑っていた
「明るい性格 それはあなたの20%でしかない・・・
残りの80%は 慎重で さやしいく 物静かなところ
でも この街に元気と勇気を与えるために
あえて 別の人格を演じ続けている
そんな あなたが好きなの
人のために自分を犠牲にする あなたは 本当のヒーロー!
そして ヒーローには ヒーローにふさわしい 相棒が必要でしょ!
だから・・・
私たちに 気を使わないで・・・ あなたの考えるようにしていいのよ・・・」
Fuuuuuuuuuu
カノジョの一言が 体に染みわたる・・・
Beyoncé - Listen
!!? ふと感じた 違和感・・・
「わっ わたし・・・たち?」
キーを回そうとしていた右手が 固まった
ゆっくりと 助手席に座る カノジョを見つめた
にっこり笑いながら
カノジョは 自分のおなかを指さした・・・
一週間後・・・
R34 GT-Rは
POTENZA RE070R ではなく 省燃費タイヤ BluEarthを履いていた
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