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ベランダの向こう側 ~ DODGE Charger ~ 陰謀のセオリー ~

 29,2012 23:58
僕の部屋の向かいにある レンガ調のマンション
3階の左角部屋は
レミオロメンの粉雪がヒットした年から空室のままだった

この部屋の旧住民は セミロングが魅力的な女性
僕はカノジョのことを”アリス”と勝手に命名していた
なぜ アリスなのかというと
陰謀のセオリー”のヒロイン 
アリス・サットン(Julia Roberts)に似ていたからだ

アリスは 僕と同じ電車で通勤していた
ルイヴィトンのネヴァーフルを肩にかけ 颯爽と歩くカノジョは
男子校で育ち 女性に対する免疫が皆無の僕にとって 
魅力的ではあるが 近寄りがたい存在だった

オリオン座がいつにも増して輝いてい見える夜・・・
ベランダで たばこを吹かしながら 春の大三角を探していた僕は
カーテンがふわりとそよぐ カノジョの部屋に
なにげなく視線を向けた
真っ白に統一された室内で 真っ赤なカーデガンを羽織ったアリスは
童話の世界の住人のように思えた
僕は このままカノジョをずっと見ていたいという欲求を払いのけ 
自室に戻ろうとした 
その時 僕は視界に違和感を感じた


改めて アリスの部屋を眺めた僕は
違和感の原因が カーテンに映った影であると気付いた
影はカノジョと連動していなかった
僕は 影を凝視した 
すると 影だと思っていたものが 黒づくめの人であると気付いた 
しかも右手には ギラリと光るナイフがあった・・・
その時僕は この界隈で騒ぎとなっているニュースを思い出した
”覆面強盗”
僕は あわてて警察に通報しながら カノジョの部屋に向かった
心臓が 緊張と恐怖で破裂するほどドキドキする
早く行かないと とんでもないことになる 
焦れば焦るほど 脚は前に進まない  
 「お前は ジェリー・フレッチャー(Mel Gibson)だ! アリスを守る男だ!」
そう自分に言い聞かせた

何とかカノジョの部屋の前に到着した僕は  
自分でも驚くほど 大きな声でカノジョを呼んだ
Doon Doon!
「すいませーん!」
DoccccaN!
突然 扉が急に開き 男が飛び出してきた
僕は 咄嗟に男の右手を叩いて刃物を落とし そのまま一本背負いにかけた
男は ぐぅと唸る
そこにタイミングよく警察官が到着した
僕は 部屋の中で恐怖に固まっているカノジョをそっと抱き寄せた
遠くでCan't take my eyes off youが流れていた・・・


向かいの部屋に以前 住んでいた女性は美しかった
しかし あのころの僕は自意識過剰だった
何もアクションを起こせなかった僕は 
頭の中で ストーリーを作って満足していた
ラブロマンス・サスペンス・ホラー・・・いろんな妄想をした・・・

しかし そんな後ろむきの僕は もういない
僕は今 ショートボブのカノジョと話をしている ベランダ越しの会話・・・

北国から上京してきた都会に不慣れなカノジョと 女性に不器用な僕
二人の会話は 
ぎこちないものだったが お互い暖かい心を感じていた
DODGE Charger

階下に止まる ダッジチャージャーのラムエンブレムが 
ようやく助手席を暖めることができると 笑っていた



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