アンドリューNDR114 ~ ウラカン ~

 28,2018 23:09
40年ぶりの大雪警報は
僕にとって 厄介な悪魔の警報だったが
目の前で雪遊びを始めた小学生たちにとっては
全世界が遊園地に変わるオープニングコールだったようだ

スリップの危険を感じて ウラカンを
公園に隣接する路肩に避難させた僕は 
微笑ましい彼らの姿を見ながら 
自分も童心に帰っていくのを感じた

ウラカン2014

楽しい思い出が蘇ってくる そんなはずだったが・・・

少しづつ夜になりかけた 薄暗い公園で
雪遊びをしている十数名の子供たち
そんな中で
真っ赤な毛糸の手袋をした男の子が 足を滑らせて転んだ
すると 三々五々に雪遊びをしていた子供たちは
一斉に 彼に向けて雪を投げ始めた
はじめは 笑顔だった少年だが
その状況が延々に続くと 彼は 立ち上げるのを放棄するように
うずくまってしまった

”やめなよ!!”

突然 三つ編みの女の子が 少年をかばおうと割り込んだ

その時・・・
僕の記憶のチャンネルが重なった

”やめなさい!!””

いつも虐められる僕をかばってくれた
幼馴染のカノジョも 三つ編みだった

今考えれば悪いのは僕だった
大ほら吹きのKeiと呼ばれた僕は
何かと クラスの皆から 仲間外れにされていた
それを解消しようと さらに大きなほらを吹く

そんな僕をいつもカノジョは庇ってくれた
「Keiちゃんは 嘘つきじゃない!
 絶対に4番バッターになるんだから!!」

その日の僕は 
所属する少年野球チームで
来年は4番ピッチャーになることが決まっていると
大ウソをついていた

しかし 監督の息子が同じクラスにいたため
大嘘であることはすぐにばれた
大雪の校庭の中で みんなに 
雪だまの集中攻撃を受けた
ちょうど 目の前の少年のように・・・

しかし そんな僕を 
カノジョはフォローした
「Keiちゃんは 間違いなく 4番ピッチャーなるもん!」

そんな風に 直球で言われると 僕も男だ・・・
今度はカノジョが いじめの対象にならないように
一生懸命 練習した

結果として 自分の吹いた大嘘を いつも実現する羽目になった
中学でも 高校でも・・・

大学の進学では 
僕より数段頭の良かったカノジョだったが
僕と同じ学校に通っていた

Keiは何でもできる人
そして 将来の旦那さん
カノジョは あっけらかんとみんなに宣言していたし
僕もそれが日常になっていた

しかし・・・
同じサークルの先輩から
お前のためにカノジョは ランクを下げてこの大学に入ったんだって
と 言われたとき
僕のプライドに 小さな傷がついた

間違いなく首席で卒業するカノジョは
就職活動に至っても
僕と同じ会社に就職したいと言った
自分は Keiのお嫁さんになるのだから
会社なんてどこでもいいと・・・

そのとき・・・
僕の ハートが完全に割れてしまった

「俺は お前の人生の付録じゃない!!
 俺の人生に かかわらないでくれ! もう消えてくれ!!」



カノジョは さみしそうに 笑った

「ごめんね・・・私・・・Keiちゃんの 
 アンドリューになりたかっただけなんだけど・・・
 ずっと 一緒にいたかっただけだったの・・・」

それだけ言うと カノジョは 僕の人生から消えていった

雪合戦で袋叩きに合っていた 二人を助けようと
ウラカンを出た僕だったが 
いつの間にか 子供たちは 仲良く走り去っていった



・・・
カノジョの宣言で 実行できなかったことは二つ・・・

一つは 僕と彼女が結婚すること

世界が一面真っ白に覆われた今日・・・
カノジョの結婚式が行われている

そしてもう一つ・・・
僕の家にはスーパーカーがあるんだと 大ウソをついた日・・・
「Keiちゃんは 真っ白なランボルギーニを持っているんだもん!!」
と言っていた

社会人になって 只管頑張った僕が
初めて手に入れた車は ランボルギーニウラカン

心の中で どこかカノジョの言葉が残っていたのだろう・・・
しかし・・・ 車は真っ赤だった

!!

公園から戻った僕は
大雪に埋もれて 真っ白になった ウラカンを見つけた

” おめでとう そして・・・ ありがとう・・・ ”

雪に埋まったウラカンを
路肩において そうつぶやいた僕は 
オリオン座と交差する満月(アルテミス)を見ながら
雪道を 歩いて帰ることにした




ロビン・ウィリアムズ (アンドリューNDR114 等) 直筆サイン入り写真




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