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イン トゥー ザ ワイルド ~ エコスポーツ ~

 14,2016 20:37
カレンダーを見て
ふと 故郷を思い出した

30年間 都会の喧騒の中を ブレスすることなく
必死に 泳ぎ回っているうちに
青と緑の2色だけで表現できる故郷を
思い出すことは 一度もなかった

それなのに 不思議と 
街のスナップが 頭の中に浮かんでは消えた
次の日も・・・ 
その次の日も・・・

エコスポーツ

何故だろう・・・
カノジョは 愛車のエコスポーツを駆って
故郷の街に戻ってきた

親友だった美津子の家
パン屋の”ジャポネ”は
大きなマンションに変わっていたし
みんなで日が暮れるまで遊んだ 原っぱは
街の公会堂になっていた

その駐車場に車を停めると
公会堂の裏にある
あぜ道のような坂道を目指した
街を見渡せる 
丘に向かう坂道だ



あの日 
私はこの道を上りたかった
でも 家族の予定が優先された

ずっと心残りだった

丘の頂上には 
田舎町に似つかない
白い壁にテラコッタ調の屋根の家がポツンと建っていた

小学校最後の夏休み
あのころ流行っていた誕生会を
8月11日生まれの彼も行うということで 
1学期の修了式の日 
彼は必死にクラスのみんなに声をかけていた
人気者だった彼の誘いに 誰もが 参加すると言っていた 
そして もちろん私もそうするつもりだった

しかし 夏休みのど真ん中
お盆の時期・・・
彼の誕生会の存在は 忘れさられていた

それでも 私は 憶えていた
カレンダーの
8月11日には真っ赤な丸を付けていたからだ

そうか・・・ 
今年から 8月11日が祝日(山の日)になり
カレンダーには 真っ赤な文字で表記されているのを見て
あの時代を 思い出したんだ・・・

その日 私は プレゼントを用意していた
『冒険者たち』
なんにでも 前向きにチャレンジする彼に
ふさわしい物語

でも・・・
お墓参りが優先され 結局 私は 
あの真っ白な家に 行くことはなかった

夏休みが終わり 二学期が始まったとき
彼とクラスのみんなの間には
大きな壁ができていた

そして・・・
卒業まで 
彼は 誰とも話をしなかった

中学生になった私は
私立の女子校に通うことになり 上京した
彼とは 卒業式以来 逢っていない

洋風の家は 30年の時を刻んではいたが
記憶のままの姿で存在していた
ここだけ 時が止まっているように

車を降りて 表札を確認すると
そこには 彼の苗字が掲げられていた
安堵と共に不安がよぎったその時・・・

 「どなたですか?」

ふり向くと ブルーのTシャツに
麦わら帽子の彼がいた 
30年前の彼が・・・

エコスポーツに戻った私は
カーラジオをかけた

30年前に渡せなかった
プレゼントを 
ようやく渡すことができたからか
それとも 彼の子供に出逢ってしまったからか・・・

知らず知らず 涙がこぼれた

その時 携帯が鳴った

彼からだった

プレゼントに添えた手紙に
電話番号を書いておいたのが 
恥ずかしくなった・・・・

 「憶えていてくれたんだね・・・
  ありがとう
  そうだ 甥は あの頃の僕そっくりだろう・・・」

甥っ・・・!!

彼は 今も一人だった 私と同じように

30年分の時間を巻き戻すため
カノジョを乗せた エコスポーツは 
丘に向かって 走り始めた



あぜ道に 朽ちたバスが転がっているのを見たとき
カノジョは 
イントゥ・ザ・ワイルドで
クリス( Emile Hirsch)が言った 一言を思い出した

~幸福が現実になるのは それを誰かと分かち合った時~

彼とカノジョの 
新しいストーリーは 
黄昏の空に流れる流星の向こうに見えた 





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