アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン ~ RC-F ~
12,2015 23:52
RC-FのカーステレオをONにした後
運転席の窓を解放すると
僕は 車を降りた
空を見上げると
ペルセウスに寄り添う アンドロメダが
いつもより輝いて見えた

昨日 通過した台風によって
都会のスモッグが一掃されたためだいうことが
現実だとしても
僕には もっと他の意味があるように思えた
「お待たせっ!」
セミロングの髪をフワリと靡かせて
カノジョはやってきた
今日は いつもより15分早い
それでも
時計が くしゃみでもすれば
すぐ明日になってしまうような時間だ
僕は毎日 RC-Fで 40kmの距離を通勤していた
そして カノジョのオフィスは その中間にあった
大粒の雨が降ったある日
傘もささずに
桜田通りに立っていた カノジョは
キリリと 直立して
落ちてくる雨粒を 見上げていた
その姿に 吸い込まれるよう
カノジョの前に停車した僕は
その時初めて カノジョが
高校時代のクラスメートだったことに気付いた
翌日から
僕とRC-Fは カノジョの帰宅専属ドライバーと車になった
ご機嫌なサウンドで カノジョを迎え入れようと
RC-Fが選曲したバラードも
パチリと消され
カノジョは 部下に明日の仕事の
指示メールを打ち続ける
高校時代の のんびりした 雰囲気は全く残っていない
男勝りの 仕事ぶりは
まさに ブラックウィドウ(Scarlett Johansson)に見えた
僕が お気に入りだった
失敗したときにペロリと舌を出して はにかむような
カノジョではない
それでも 僕と RC-Fは 20Kmのドライブが心地よかった
・・・ 何故かって
カノジョは いつも 残り10Kmの所で
プカリと眠りに落ちる・・・
そして ニコリと微笑みながら
右に15度 首を傾ける
あの頃と同じ
右側の頬に えくぼをつくりながら・・・
高校最後の年
卒業アルバム製作委員に選ばれた 僕とカノジョは
夜遅くまでアルバム作りに専念した
帰りの電車・・・
カノジョは 僕の肩に頭を乗せて居眠りをした
「アベンジャーズだって 仲間は必要だよ」
僕は ハルクとナターシャのロマンスを思い出しながら
眠っているカノジョに そっと話しかけた
夢の中の カノジョに 僕の声は聴こえない
それでも・・・
「左肩は いつでも空いてるから・・・」
街の灯りが映りこむ
運河の街に到着すると
カノジョは 目を覚ました
「ありがとう!!」
いつものように
元気に飛び出したカノジョを見て
RC-Fは 動きだそうとした・・・
Kon! Kon!
いつの間にか カノジョが運転席側に廻って
ドアをノックしていた
「見て!!」
RC-Fを飛び出して 僕は
カノジョが指す 夜空を見上げた
Waaaaaaaaaaaaaaaaaa!
アンドロメダ座と ペルセウス座の間を
一月遅れの 流星が流れた
「あの輝き・・・ アイアンマンじゃないよね!」
ウインクしたカノジョは
高校時代のように 少しだけ はにかんで
僕の左肩に 頭を乗せた
運転席の窓を解放すると
僕は 車を降りた
空を見上げると
ペルセウスに寄り添う アンドロメダが
いつもより輝いて見えた

昨日 通過した台風によって
都会のスモッグが一掃されたためだいうことが
現実だとしても
僕には もっと他の意味があるように思えた
「お待たせっ!」
セミロングの髪をフワリと靡かせて
カノジョはやってきた
今日は いつもより15分早い
それでも
時計が くしゃみでもすれば
すぐ明日になってしまうような時間だ
僕は毎日 RC-Fで 40kmの距離を通勤していた
そして カノジョのオフィスは その中間にあった
大粒の雨が降ったある日
傘もささずに
桜田通りに立っていた カノジョは
キリリと 直立して
落ちてくる雨粒を 見上げていた
その姿に 吸い込まれるよう
カノジョの前に停車した僕は
その時初めて カノジョが
高校時代のクラスメートだったことに気付いた
翌日から
僕とRC-Fは カノジョの帰宅専属ドライバーと車になった
ご機嫌なサウンドで カノジョを迎え入れようと
RC-Fが選曲したバラードも
パチリと消され
カノジョは 部下に明日の仕事の
指示メールを打ち続ける
高校時代の のんびりした 雰囲気は全く残っていない
男勝りの 仕事ぶりは
まさに ブラックウィドウ(Scarlett Johansson)に見えた
僕が お気に入りだった
失敗したときにペロリと舌を出して はにかむような
カノジョではない
それでも 僕と RC-Fは 20Kmのドライブが心地よかった
・・・ 何故かって
カノジョは いつも 残り10Kmの所で
プカリと眠りに落ちる・・・
そして ニコリと微笑みながら
右に15度 首を傾ける
あの頃と同じ
右側の頬に えくぼをつくりながら・・・
高校最後の年
卒業アルバム製作委員に選ばれた 僕とカノジョは
夜遅くまでアルバム作りに専念した
帰りの電車・・・
カノジョは 僕の肩に頭を乗せて居眠りをした
「アベンジャーズだって 仲間は必要だよ」
僕は ハルクとナターシャのロマンスを思い出しながら
眠っているカノジョに そっと話しかけた
夢の中の カノジョに 僕の声は聴こえない
それでも・・・
「左肩は いつでも空いてるから・・・」
街の灯りが映りこむ
運河の街に到着すると
カノジョは 目を覚ました
「ありがとう!!」
いつものように
元気に飛び出したカノジョを見て
RC-Fは 動きだそうとした・・・
Kon! Kon!
いつの間にか カノジョが運転席側に廻って
ドアをノックしていた
「見て!!」
RC-Fを飛び出して 僕は
カノジョが指す 夜空を見上げた
Waaaaaaaaaaaaaaaaaa!
アンドロメダ座と ペルセウス座の間を
一月遅れの 流星が流れた
「あの輝き・・・ アイアンマンじゃないよね!」
ウインクしたカノジョは
高校時代のように 少しだけ はにかんで
僕の左肩に 頭を乗せた
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