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スタートレック-1979 ~ セリカ GT-Four ~

 14,2015 17:01
突然の人事異動・・・
それは自分には全く無縁の話だと思っていた
湾岸の大手ディスプレイ会社のデザイン部で
チーフデザイナーとしてチームをけん引してきた僕が
営業部に配属される
それは事実上 解雇通知だった 
最適な 環境イメージを具現化できるのは 僕しかいない
そんな 鼻っ柱の強い性格が あだになったのだろう・・・

 「落ち込まないで・・・」
そう励ましてくれた彼女も
翌日には 電話がつながらなくなった

数日後 久しぶりに鳴った電話は
追い打ちをかけるような 母の訃報の知らせだった

伊予之二名島が 僕を呼んでいる・・・

15年ぶりの島の空気は 母親のぬくもりを彷彿させた
しかし 僕の記憶の中の島の思い出は薄れていて
どこか よそ者としての疎外感を覚える
それは 母の最期に間に合わなかったという
罪悪感が生んだ感覚なのかもしれない

遠い昔 父親は瀬戸内の海に出て帰ってこなかった
そして 最後の身内だった母親もいなくなった僕に
この地は全く無縁となった

だからと言って ほかに僕の居場所があるのかと言われると 
もはや この地球上には それらしき場所は見当たらない

誰もいない ただ一人の葬儀を終えた僕は
レンタカーを借りた
父親が眠る海を見渡せる墓地に
母の遺骨を納めるために

もう二度と戻ることはないだろう西に進む


トルマ鼻 ウドノセ鼻 襖鼻・・・
この地は 岬を鼻と呼ぶ
瀬戸内の海を臨む 無数の鼻の一つに
僕の尖った鼻も加わった

!!
大自然の中に時折現れる 崩れかけた建物の連続の中で
突然漆黒のGT-Four が現れた
純白の壁に覆われた佇まいが 
竹下通りにあるような オープンカフェ形式の喫茶店の前にある
一段高くされた ひな壇のような場所に それは停まっていた
ナンバープレートは外されていたが 
いつでも始動できるように 整備されていることは間違いない

セリカ GT Four

世界ラリー選手権で 土煙を巻き起こしながら
暴れまわったリトラクタブルライトの車体は
父の愛車でもあった

トヨタを代表する名車の一つ・・・
セリカはその後 モデルチェンジをいくつか繰り返したが
現在は トヨタのライナップに存在していない・・・
若者たちの間に セリカの名は受け継がれていない・・・
しかし僕の感性のルーツであるGT-Fourとの出会いは
カーク船長(William Shatner)がヴィージャーの正体を知ったときのような
感覚に似ていた



車を駐車場に停めると
僕は『青い雲』という店の中に入った

 「いらっしゃいませ」

可愛らしい丸い鼻に
紺瑠璃色のワンピースを着た女性は 
アッシュブラック色のセミロングの髪を
瀬戸内の風になびかせながら僕を出迎えた

僕と同じ香りがする・・・
Mr.スポックに叱られるような非論理的な想いだった

カノジョが運んできた来たのは
ウィンナコーヒーと 春の風 そして・・・

 「お帰りなさい・・・」の一言

何を思い カノジョがそう言ったのか 僕にはわからない・・・
でも 僕は外に停まるGT-Fourに向かって呟いた

 「ここに いてもいいんだね・・・」と

その時 GT-Fourの左目がそっとウインクをしたように見えた





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