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銀河鉄道のように ~ Lancer EvolutionV ~ オーロラの彼方へ ~

 19,2012 22:18
僕の勤めるフラワーショップのむかいに
猛る牛(ランボルギーニ)のショールームがある
そこは 通りすがりの車好きが入れるような場所ではない
東京タワーの大展望台と同じ高さのマイルームで
ロシアンブルーを膝に乗せて 
夜景を見ながらワインで晩酌するような人たちが集う場所だ 

いまこのショールームで最も輝いているのは 
向日葵のように あざやかなイエローガヤルドLP560 
ローマ皇帝のような気品と力強さを魅せる

ここに毎日通う少年がいる
雨の日も風の日も夏の暑さにも負けない宮沢賢次のような少年は
ウィンドウの外から ガヤルドを眺めていた

 「ランボルギーニが好きなのかい」
ある日 僕はKENJIに声をかけた
オレンジのベストを着たKENJIは一枚の写真を見せてくれた
そこには幼稚園児と ヒュージャクマンに似た整備士 
そして黒のカウンタックLP500が写っていた
KENJIの瞳は こぼれんばかりの涙で潤んでいる 
必死にこみあげてくる 思いを押さえながら 無言で写真を見つめていた
父親はいないのか・・・
 「よし わかった 今度の日曜日 僕が一緒に ショールームに行ってやろう」
僕は KENJIと約束した

約束の日~
 「いらっしゃいませ」
受付嬢は 僕とゴーシュに 満面の笑顔を見せてくれた
しかし カノジョの笑顔は アフロディーテのような優しいそれではなく
ゴルゴン3姉妹の末娘 メデューサのような冷たい笑みであった
一張羅のアクアスキュータムで ホワイトカラーを装った僕の努力は 
あっけなく石化された
しかし 僕らには あきらめられない目標がある

Do-dodo Dodo-do Dodo-do Dodou!
僕と又三郎は 青いクルミも 酸っぱい花梨も ふき飛ばす勢いで ガヤルドに到達した

スーパーカーの持つ威風堂々とした姿が 又三郎を興奮させる 
彼は何度もガヤルドの周りを廻った
やがて 興奮が冷めると又三郎は 父親の面影を探し始めた 
しかし この場所に父親を感じられるものが あるはずもなかった 
僕は 俯く又三郎の背中を押しながら 
受付嬢の冷めた視線を回避しつつショールームを後にした

ランエボV

僕は ジョバンニを 家まで送ることにした
フラワーショップの駐車場に停めてある 白のランエボV GF-CP9A
ランエボシリーズ初の3ナンバーワイドボディーをまとうVは
4G63型2.0Lターボ280psエンジンを存分に回すことができる

助手席のレカロシートに ジョバンニを乗せると僕はエンジンを廻した
 「うわ!メーターがいっぱい!パパの車みたい!」
ジョバンニの父親もランエボ乗りだったのだろうか・・・僕の父さんと同じように・・・

外は いつの間にかトワイライトタイム
いつから眠っていたのだろう
助手席にジョバンニの姿はない 
ただ写真が一枚 
15年前 この車を見る前に逝ってしまった父さん・・・
そして僕とLP500・・・
オーロラが起こす奇跡のように
ランエボが 銀河鉄道になった





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