The Day After Tomorro ~ Discovery4 ~
15,2014 23:12
「Where will you bee・・・（その時あなたは どこにいますか）」
カノジョが言った
「もちろん 君のそばに！」
甘すぎる言葉に 自分の顔が熱くなるのを感じた
「大好き！」
10年前 The Day After Tomorrowを見たあと
僕とカノジョは
ディスカバリーの中で 軽くキスをした
しかし それから5年後 僕たちは別れてしまった
カノジョが 不整脈で倒れ 病院に運ばれたとき
僕は 会社の同僚たちとコンパの真っ最中だった
「貴方がいなくて寂しかった・・・」
ベッドで横たわる カノジョが
僕に視線を向けることはなかった
「君の状態を知るすべがなかったのだから 仕方がないだろう」
そんな 言い訳のオーラが僕の身体から
蒸気のように噴出していたのだろう
「Where will you bee・・・」
カノジョが言った
僕は 返事をせずに病室を後にした
ランデブー飛行を可能にしていた 見えない糸が途切れた瞬間だった
カノジョが退院して間もなく 僕たちは別れた
一人きりの部屋
ディスカバリーの車内
そして 僕のハートもエメンタールチーズのように
あちこちに ポカリと空洞ができていた
「気楽じゃないか いちいちアイツに 気遣う必要がなくなった」
誰も聞いていない 車内で僕は言った
しかし・・・
夕飯を選ぶときや 残業がある日は つい自宅に電話をしてしまった
染みついた習慣は 簡単に取れるものではない
「これじゃ アイツがいるときと変わらないな・・・」
僕は 苦笑した・・・
そんな 半透明のカノジョは いつまでも僕の前から 消えることはなかった
観測史上初めて 114cmの積雪を記録した今日
爆弾低気圧により人々を 瞬時に凍らせた
映画のワンシーンが 僕の脳裏に蘇った
「アイツ・・・大丈夫か・・・」
僕は ディスカバリー4を駆って
カノジョが務める町役場に向かった
人一倍世話好きのカノジョのことだ
こんな日は 町民のために東奔西走して 残業しているに違いない
真っ暗な 役場の前でカノジョが ぽつねんと立っている姿が
僕の頭の中に浮かんでいた
3.0 リッターV6 ガソリンエンジンは 吹雪をものともせず
今宵・・・道なき道となった国道を進む
リッター5.8キロという 時代に反する燃費だが
どんなシチュエーションでも大切な人を守ってくれる安心感と
力強さを兼ね備えた ディスカバリー4は 頼もしかった
キセノンヘッドライトが ようやく町役場の玄関を照らしたとき
5年の歳月を感じさせない
僕の想像通りの カノジョがそこに立っていた
「Haru君！」
久しぶりに 本物のカノジョの声を聴いた
「送るよ」
僕は 言った
カノジョは昔と同じように助手席に座ると
二人が好きだったドリスデイの曲を流した
ディスカバリー4は静かに動き出した
「私・・・貴方が来るって確信していた気がする」
カノジョが 言った
僕とカノジョを結ぶ糸は 切れてなかった
今でもの 僕たちは 思いを共有できるのだった
凍えるように冷たく だだっ広い車内と
僕の心の隙間が 少しだけ埋まった
しかし・・・
僕は知っていた・・・
カノジョが婚約したことを・・・
家に着いたとき
「Where will you bee・・・」
カノジョが言った
僕はツインルーフを開けた
夜空から降り注ぐ 粉雪が車内を舞った
「・・・ディスカバリーの中さ」
いつでも 君が望む場所へ行けるように・・・
という一文は 僕の胸にしまい込んだ
春一番という文字が初めて新聞に掲出された2月15日・・・
僕に 春が来るのは まだ先のようだ・・・
カノジョが言った
「もちろん 君のそばに！」
甘すぎる言葉に 自分の顔が熱くなるのを感じた
「大好き！」
10年前 The Day After Tomorrowを見たあと
僕とカノジョは
ディスカバリーの中で 軽くキスをした
しかし それから5年後 僕たちは別れてしまった
カノジョが 不整脈で倒れ 病院に運ばれたとき
僕は 会社の同僚たちとコンパの真っ最中だった
「貴方がいなくて寂しかった・・・」
ベッドで横たわる カノジョが
僕に視線を向けることはなかった
「君の状態を知るすべがなかったのだから 仕方がないだろう」
そんな 言い訳のオーラが僕の身体から
蒸気のように噴出していたのだろう
「Where will you bee・・・」
カノジョが言った
僕は 返事をせずに病室を後にした
ランデブー飛行を可能にしていた 見えない糸が途切れた瞬間だった
カノジョが退院して間もなく 僕たちは別れた
一人きりの部屋
ディスカバリーの車内
そして 僕のハートもエメンタールチーズのように
あちこちに ポカリと空洞ができていた
「気楽じゃないか いちいちアイツに 気遣う必要がなくなった」
誰も聞いていない 車内で僕は言った
しかし・・・
夕飯を選ぶときや 残業がある日は つい自宅に電話をしてしまった
染みついた習慣は 簡単に取れるものではない
「これじゃ アイツがいるときと変わらないな・・・」
僕は 苦笑した・・・
そんな 半透明のカノジョは いつまでも僕の前から 消えることはなかった
観測史上初めて 114cmの積雪を記録した今日
爆弾低気圧により人々を 瞬時に凍らせた
映画のワンシーンが 僕の脳裏に蘇った
「アイツ・・・大丈夫か・・・」
僕は ディスカバリー4を駆って
カノジョが務める町役場に向かった
人一倍世話好きのカノジョのことだ
こんな日は 町民のために東奔西走して 残業しているに違いない
真っ暗な 役場の前でカノジョが ぽつねんと立っている姿が
僕の頭の中に浮かんでいた
3.0 リッターV6 ガソリンエンジンは 吹雪をものともせず
今宵・・・道なき道となった国道を進む
リッター5.8キロという 時代に反する燃費だが
どんなシチュエーションでも大切な人を守ってくれる安心感と
力強さを兼ね備えた ディスカバリー4は 頼もしかった
キセノンヘッドライトが ようやく町役場の玄関を照らしたとき
5年の歳月を感じさせない
僕の想像通りの カノジョがそこに立っていた
「Haru君！」
久しぶりに 本物のカノジョの声を聴いた
「送るよ」
僕は 言った
カノジョは昔と同じように助手席に座ると
二人が好きだったドリスデイの曲を流した
ディスカバリー4は静かに動き出した
「私・・・貴方が来るって確信していた気がする」
カノジョが 言った
僕とカノジョを結ぶ糸は 切れてなかった
今でもの 僕たちは 思いを共有できるのだった
凍えるように冷たく だだっ広い車内と
僕の心の隙間が 少しだけ埋まった
しかし・・・
僕は知っていた・・・
カノジョが婚約したことを・・・
家に着いたとき
「Where will you bee・・・」
カノジョが言った
僕はツインルーフを開けた
夜空から降り注ぐ 粉雪が車内を舞った
「・・・ディスカバリーの中さ」
いつでも 君が望む場所へ行けるように・・・
という一文は 僕の胸にしまい込んだ
春一番という文字が初めて新聞に掲出された2月15日・・・
僕に 春が来るのは まだ先のようだ・・・
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