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Ender's Game ~ GS~

 26,2014 22:56
僕とKenjiは どう考えても浮いていた・・・
六本木「エッグセレント(eggcellent)」
朝食にこだわる卵をテーマとした おしゃれな店の 午後3時 
男二人が エッグ ベネディクトを注文している景色は
ゆっくりカフェを楽しむ 女性たちには どのように映っているのだろう
僕は Kenjiのチョイスに従ったことを少しだけ後悔した
そうは言っても この店の卵は なかなかのものらしい・・・
今回だけは それに免じて 許してやろう
そんな事を 考えていると Kenjiが言った

 「お前 転勤が決まったらしいな それで カノジョはどうするんだ?」

そうだ・・・
この店の環境を とやかく言っている状況ではなかった
僕は 節分を待たずに南の街へ転勤することになっていた

 「何ならカノジョは 俺が頂こうか?」

僕は むっとした顔でKenjiをにらんだ

Hahahaha・・・
 「俺以外の奴にも それくらいの態度を示せば
  お前も もっとうまく生きられるのに」
届いたばかりの卵をすすりながら Kenjiは言った

確かに その通りだった
今回の人事異動も お前のような性格なら 僕は転勤を回避できただろう
女性率99%のお店で Zuzuzuといつまでも卵をすすっていられる
お前なら・・・

 「今日 呼び出したのは ほかでもない
  このまま転勤になれば カノジョとの関係は終わるぞ
  俺は 遠距離恋愛なんて 信じない」

 「そっ・・・それは嫌だ・・・」
僕の小さな思いが Kenjiの刃物のように鈍く光る瞳に吸い込まれた
 「それなら 本気を見せてみろ
  今から言う 俺の質問に 俺以上の声で 答えられるか!
  普段は天才的な力を持っていながら 本番になると空っきり弱いという
  キャラクターを卒業してみろ!」

GS

ワンアウト満塁でピッチャーゴロ ゲッツー・・・冷ややかなチームメイトの視線
ステアリング操作を誤って 天国に逝ったアリスト
緊張して一言もしゃべれなかった初デート そしていつの間にか 一人だった自分・・・

普段の状態なら 何でもないことが できない・・・
この性格は 直しようがないとあきらめていた
しかし カノジョは手放せない!
僕は ゆっくり頷いた

 「カノジョのことを本当に愛してるか? 本当に愛しているのなら
  ここで はっきり言えるな!」
いきなりハードルの高い質問だったが Kenjiの性格を考えれば想定内だ
どうせ 廻りの女性たちは他人! 人形だと思えた
 
 「僕は Chikaを 本気で愛している!」
人形たちの視線が僕に集中するのが分かった・・・

 「転勤・・・でカノジョをどうするんだ?」
Kenjiが言う

 「連れていく! 誰が何と言おうと!」
 「本気なんだな?」
廻りの人形たちが ざわついている

 「カノジョに出会った時から 結婚すると決めていたんだ!
  だから アイツを おいてはいけない!」

 「それじゃあ・・・GSとカノジョどちらかを選べと言われたら?どうする?」
Kenjiの視線が 僕のハートにつき刺さる
自分仕様にカスタマイズしたGSは 全財産を投じてきた相棒だ
この二択は 父親と母親どちらが大切かと問われているようなものだ
それでも僕は 躊躇しなかった
 「カノジョと比較できるものなんてない たとえ僕自身であっても!」

 「私も 同じよ・・・」

!!

少し離れた 席の人形が動いた・・・Chikaだった

 「どうして・・・」
僕の体はメデゥーサの魔力を受けたかのように 石化しはじめた



 「エンダーのゲームだよ・・・」
Kenjiが言った
 「練習だと思えば 本音もしっかり言えるだろう」

そんなシチュエーションをつくって カノジョを呼んでおいたのか・・・
Hahahahahahaha
まんまとKenjiに踊らされた
いつしか 全身を覆っていた石化魔法は解けていた
カノジョの前では 
緊張して本当の自分を出せなかった僕は もういない 
カノジョの瞳を真っ直ぐ見ながら
僕はそっと カノジョの額に キスをした

その後ろで Vサインを出す Kenjiが言った

 「アリスト乗りのお前が 無理して買った あのレクサスGSは
  仕方ないから 俺が代わりに使ってやる」

するとカノジョが言った
 「ごめんなさい あのGSは 置いていけないわ
  エンダーには 乗り物が必要でしょ!」





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