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試し酒 ~ MR2 ~ ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ~

 14,2013 23:04
 「一人で大丈夫かい?」
ジャック・スケリントンが言った
彼は 10年前から僕の愛車 MR2のバックミラーにぶら下がっている
カノジョよりも長い付き合いだ
 「あぁ 今夜はバトルになりそうだからね・・・」
そう言うと僕は MR2の運転席を出た
車内に残された ジャックが両手をブラブラさせながら
ヤレヤレというポーズ
 「分相応をわきまえていかないと 痛い目に合うよ!」
僕の背中に向かって ジャックがつぶやいていた



 「お父さんは 兎に角 お酒を薦めてくるから 気を付けてね」
カノジョの両親のところへ初めて挨拶に行く  
人生最大のイベントにおける 
コーチ(カノジョ)からのアドバイスはそれだけだった

ワインの輸入を生業とするカノジョの実家は洋風の一軒家 
しかし 僕には目の前にノイシュヴァンシュタイン城が建っているように思えた
僕の住む世界とは異なる香りが漂っている
僕の大脳で ジャックの言葉が木霊した・・・分相応・・・

ところが 扉を開けた向こう側の世界の住民である
カノジョの両親は とても暖かく僕を向か入れてくれた
世間話で和やかに 時間が過ぎたころ
僕は 本日のメインイベント カノジョとの結婚について切り出した

その時・・・空気が変わった・・・
 「君が好青年なのは わかった 
  しかし 私にとって大切な娘を 簡単に譲るわけにはいかないよ
  酒で勝負しようじゃないか!」
後ろで カノジョのお母さんが心配そうに言った
 「いい青年なんだから いいじゃない・・・ 私は賛成よ」
そんな援護射撃が通じる相手ではない
お父さんの瞳が 
つくばサーキットで せめぎ合った 仲間たちと同じ目をしていた
競争となると いつも冷めてしまう僕は
常に一番が取れないNo2の男 
廻りは そんな僕を ”リアルMR2”と呼んだ 
そんな僕に 線香花火ほどの闘志が湧いた

カノジョのお父さんの提案はワインを10本空けられるか
というものだった
出された酒を 飲めないような男に娘を安心して渡せないということか・・・

 「それでは 少しだけお時間をください」
娘をほしいという青年は 家を飛び出した
薬局にウコンでも買いに行ったのだろうか
まぁ その程度で飲めるくらいなら許してやろう 
そんなことを思っていると 青年は 30分ほどで帰ってきた
走ってきたのか 顔がほんのり赤かった
 「それでは はじめましょう」

そう言うと青年は いとも簡単に10本のワインを空けた
あまりにも見事だったので 私は薬に頼った青年が腹立たしく思えてきた
ワインをごくりと飲むと 青年に言った
 「さっき出ていったときに 何をしてきた!
  薬に頼るような 小細工をしたのなら 娘はやれんぞ!」
酒の勢いで 少し口調が強くなった 
娘の額から 角が飛び出してくるのが見えた
・・・少し言い過ぎたかな・・・

しかし 青年は どこまでも にこやかに言った
 「ワイン10本を一度に飲むのはさすがに経験がありません
  だから向かいのコンビニで できるかどうか 試してきました」

その日 僕はMR2の称号と引き換えに カノジョを手に入れた

MR2 SW20





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