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すれちがい ~ CELICA 1800GT-TS ~ バタフライエフェクト ~

 20,2013 01:37
”バタフライエフェクト”という花屋に カノジョは務めていた

Snap!

「きゃっ!」
リンドウの花に向けていたシャワーが 
突然のフラッシュで 空いっぱいに広がり ほんのり虹が浮かんだ
 「ごめなさい! 綺麗な花が沢山並んでいたので
  ついシャッターを切ってしまいました ごめんなさい」
白いTシャツに坊主頭の男が言った



 「いえ大丈夫です 私こそ大げさに叫んでしまって・・・恥ずかしい・・・」
どこまでも 淑やかなカノジョ
そこで男は 少しだけ甘えて 花と君の写真を撮りたいと申し出た
Noとは言えない性格なのか カノジョは少しだけ困惑した顔を見せたが
男の申し出を受け入れた

 「この紫の花は 何ですか?」
 「それは トルコキキョウ 9月の花です 花言葉は”優美”です」
カノジョは 条件反射のように説明する
どうやら 花の話になると うるさい娘のようだ

 「こちらの黄色い蝶のような花は?」
 「あぁ それはビオラですね 花言葉は”誠実”です」
 「なるほど どちらも 貴方を指しているようですね!」
男のポロリとした言葉に カノジョはにっこり笑った
それは 最前に見た リンドウのような笑顔だった

そんなカノジョに礼を言い 店を出た男は一つ目の路地を右に曲がった
そこには トヨタセリカ1800GT-TSが停まっている

CELICA 1800GT-TS


男は 助手席の扉を開けると 運転席に座る僕に言った

 「ほら 写真を撮ってきたぞ!
  残念だけど カノジョ 右手には サファイヤの指輪はなかったよ
  今更 カノジョの人生を狂わせてはいけないよ
  もうあの娘は 別の人生を歩んでいる」

男(Jiro)のEOSには 肩まで伸びたロングストレートの髪を カチュウシャで抑えた女性が写っていた
あの頃から変わっていない・・・

明日僕は 仕事で日本を発たねばならなかった
もう この国に帰ることはないだろう そう思ったとき 
もう一度カノジョにプロポーズしようとした
しかし カノジョは 既に僕が渡していた指定席の切符を無くしていた 

やむを得ないことさ・・・

Jiroは僕の肩に そっと手を置いた 
 「お前はいいやつだよ 俺が友達なんだから!
  またいい娘が見つかるさ!

Jiroの慰めが ケセランパサランのようにふわりと 空中を彷徨っている中
僕はGT-TSを発車した SAYONARA・・・

カノジョは ビオラに水を上げようとして屈んだ
するとネックレスにつけられていた サファイヤの指輪が襟元から顔を出した

 「あら 綺麗な指輪ね 彼氏から?」
年配の女性客が言う
 「ありがとうございます これは約束の切符なんです」
カノジョは ロイヤルブルーの原石を見つめながら 言った

サファイヤの石言葉は”誠実”
私は ずっと彼を待っている
花屋では 水を沢山使うので 指輪は こうしてネックレスのペンダントにしている
いつも 彼と一緒にいる・・・そんな気分になれるから・・・
貴方は いつ私を迎えに来てくれるのかしら・・・
カノジョは フッとため息をついて 空を見上げた

バタフライエフェクト
ほんの小さな出来事・・・
もし 彼がカノジョに渡したのが イヤリングだったら 彼はカノジョの想いを知ることができただろう
それに 彼にはエヴァン(Ashton Kutcher)のような能力はない・・・

アマゾンを舞う1匹の蝶の羽ばたきが 遠く離れたシカゴに大雨を降らせるように
ほんの小さな出来事が 時間とともに拡大して 結果に大きな違いをもたらす 

GT-TSが発車したとき ボンネットにいた モンシロチョウが フワリと飛び立ち
リンドウの前に立つカノジョの掌に舞い降りた  

 「あらっ モンシロチョウ!!」

これもまた バタフライエフェクト・・・一つの始まりなのだろうか



※9月19日は トーマス・ブレーク・グラバーが長崎・大浦にグラバー商会を設立しました
 グラバー氏の夫人ツルは オペラ”マダムバタフライ”のモデルと言われています




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